
翻訳精度の高さで知られるDeepLが、ついに「同時通訳」の領域に進出しました。
新機能「DeepL Voice」は、AIが話者の声質を再現しながらリアルタイムで音声を翻訳する、これまでにないアプローチのツールです。
この記事では、DeepL Voiceの機能や使い方、対応言語について解説するとともに、同じくWeb会議での同時翻訳・議事録作成に強いJotMeとの比較も行います。

DeepL Voiceは、単に音声をテキスト化して翻訳するのではなく、話者の声質やトーンを保ったまま別の言語に音声変換する「音声→音声」のAI同時翻訳機能です。これにより、まるで話者が直接別の言語で話しているかのような自然な体験を提供します。
DeepL Voiceの特筆すべき点は、文脈を「先読み」して訳文を生成するアプローチです。単語単位ではなく、文章全体の流れを踏まえて翻訳するため、わずか数秒の遅延で高精度な同時通訳を実現します。DeepLの強みである「自然なニュアンスの翻訳」が、音声翻訳の領域にも実装されています。
DeepLのクテロフスキーCEOは、「言葉の壁を完全になくすことは人類の夢」と語り、DeepL Voiceをその実現に向けた重要な一歩と位置づけています。テキスト翻訳で培った技術を音声領域に展開し、今後さらなる言語対応や機能拡張が期待されています。
DeepL Voice for Meetingsは、Microsoft TeamsやZoomなどのWeb会議プラットフォームと連携し、会議中の発言をリアルタイムで翻訳します。参加者は自分の言語で話し、他の参加者は翻訳された字幕(テキスト)で内容を理解できます。「翻訳マネージャー」機能により、翻訳の一時停止や用語集の適用も可能です。
DeepL Voice for Conversationsは、スマートフォンを使った対面での会話向けの機能です。2人の話者がそれぞれの言語で話し、相手の言語にリアルタイムで翻訳されるため、海外出張や店舗での外国人対応に活用できます。
DeepL Voiceは、英語、日本語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、韓国語など主要言語に対応しており、対応言語は順次拡大中です。ただし 2026年現在、DeepLのテキスト翻訳の対応言語数(33言語)と比べると、Voiceの対応言語はまだ限定的です。
DeepL Voice for Meetingsを利用するには、DeepLの有料プラン(Advanced以上)への加入が必要です。TeamsやZoomの会議にアドオンとして組み込む形で利用します。管理者が事前に設定を行う必要があり、個人で気軽に始めるにはハードルがやや高い点に注意が必要です。
DeepL Voiceには「翻訳マネージャー」機能が搭載されており、翻訳の一時停止や再開、用語集の適用、語調(フォーマル/カジュアル)の調整が可能です。企業内で統一した用語を使いたい場合に便利です。
JotMeは、DeepLと同様に文脈を理解した高精度なリアルタイム翻訳を提供するAIツールです。LLM・AIエージェントと音声認識技術を活用し、発話の全体を踏まえた「あと読み」型の翻訳で、話者の意味や意図を正確に反映します。AIがバックグラウンドで会話や文脈を捉え、より適切な翻訳へと継続的にアップデートし続けるため、先読みベースの翻訳では起こりがちな誤訳を防ぎます。先読みの訳は会議後の業務にも影響し、誤解に気づかないまま次の会議まで進んでしまうケースも少なくありません。その結果、本来1回で完了すべき作業が、外国籍の社員との間で1週間から場合によっては1ヶ月以上滞り、同じ内容の会議を繰り返すことで無駄な業務が増えるばかりです。DeepL Voiceとの大きな違いは、ボット(Bot)不要でブラウザからすぐに使える手軽さと、翻訳だけでなくAI議事録・要約・インサイト機能まで一体となっている点です。

管理者による事前設定も不要で、アプリを起動するだけですぐに翻訳が始まるため、「まず試してみたい」という方にもおすすめです。デスクトップ(Windows/Mac)、モバイル(iOS/Android)、Chrome拡張機能のマルチプラットフォームに対応しており、あらゆるデバイスから利用できます。無料プランではクレジットカードの登録不要ですぐに始められます。
JotMeとDeepL Voiceはどちらも文脈を理解した高精度な翻訳を提供しますが、以下の点で違いがあります。

まとめると、「翻訳字幕の精度や自然さ」を重視するならDeepL Voice、「誤解のない正確な翻訳・議事録・会議後の業務効率化」を重視するならJotMeがおすすめです。会議のスタイルに合わせて使い分けるのがベストでしょう。
DeepL Voice for Conversationsはスマートフォンのブラウザで利用可能です。ただし、Voice for MeetingsはPCでの利用が主で、モバイル対応は限定的です。スマホでもWeb会議の翻訳を使いたい場合は、iOS/Androidアプリを提供しているJotMeが便利です。
DeepLはデータ保護に力を入れており、EUのGDPRに準拠したデータ処理を行っています。ただし、音声データはクラウド上で処理されるため、機密性の高い会議では注意が必要です。JotMeはボット不要で、音声データ自体は外部サーバーに送信せずエンドツーエンドで安全に処理されるため、データ送信リスクを抑えたい場合に適しています。さらに、GDPR対応の安全なインフラと柔軟なチームサブスクリプション管理を備えており、エンタープライズレベルのセキュリティ要件にも対応できます(注:翻訳されたテキストはダッシュボードに保存されます)。
DeepL Voiceは、文脈を先読みして精度の高い字幕を表示する革新的なAI同時通訳機能です。特に翻訳の自然さやテキストの品質を重視するユーザーには魅力的な選択肢です。
一方、「会議後の業務で誤解を生まない正確な翻訳が欲しい」「議事録も自動で作りたい」という方には、JotMeが最適です。100言語以上対応・ボット不要で、LLM・AIエージェント技術による「あと読み」型翻訳が、外国籍の社員との認識のズレや、それに伴うあと作業の無駄を大幅に削減します。会議後にはフォローアップメールやドキュメント作成を支援するAIワークフロー機能も備えており、会議の成果を素早くアクションにつなげられます。会議のスタイルに合わせて、DeepLとJotMeを使い分けるのがベストでしょう。

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